皆さま、明けましておめでとうございます‼️ここしばらく更新していませんでしたが、
展翅から下ろしはじめましたので
それらの蝶の感想を少し話したいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
今日は県内の昆虫屋さんの集まる談話会に出席してきました。
毎回出席していますが、やっぱりイイ会ですね。
今回はオークションもあり、大好きな蝶のひとつである
クロヒカゲモドキのペアを落札することができました。
展翅も非常に丁寧にされていて、素晴らしい標本なので
次の機会にご紹介したいと思います。
さて、2018年度最初のブログは「ヤマキマダラヒカゲ」です。
ヤマキマダラといえば房総半島と屋久島の亜種がありますが、
この蝶も各地の変異が見て取れて、なかなか面白い蝶です。
今回は狭い範囲ではありますが、長野県産と新潟県産の両者です。
先ずはしっぽの地元である南魚沼地域の個体
三国連峰の入口付近での採集です。
以前のブログでも紹介した場所での湯沢町の個体です。
後翅を拡大します。
写真はアンダー気味ですが、
後翅基部の3星から左側の模様が魅了される理由です。
赤く書いた中室の黒くモジャモジャっとした部分と、
黄色の白い斑紋が縁取る、、、。
この色彩感覚がペルシャ絨毯の様な織物感覚に見てとれます。
案外、この個体はメリハリが効いたタイプです。
暗色化した春型で、基準として覚えておいてください。
久しぶりに採集できた夏型です。
新潟県はおそらく1化性ではないかと思われますが、
2化することもあるので、これは嬉しい個体でした。
中室の暗色がなく黄色く置き変わり
キマダラモドキのようにスッキリした個体です。
蛇の目は大きいですね。
さてお次は、奥只見産です。
しっぽが「2017年度 思い出のベスト採集」のひとつである個体です。上の三国産と比べてどうですか?違う織物だと思いませんか?
赤ラインの後翅中室の暗色モジャモジャの中に、更にもうひと織りされています。蛇目の間の黄色く囲った白い斑紋もハッキリと後縁まで多く伸びて、大変綺麗な織物を見ている感覚にとらわれます。
お次は長野県産です。この個体は茅野市車山高原の個体です。同じ春型の個体ですが、新潟県とまったく違いますよね。
♀ということもありますが、3星と蛇の目の間にある中室の模様が薄く、なんとなくメリハリがなく、ボヤッとした感覚にとらわれます。全体的に薄色であり、また蛇の目右隣の白色も薄く一見、サトキマと間違えそうな個体です。しかし、後翅外縁部は二重に現れ、「黄一色の織物」と観れる個体です。
最後にもうひとつ、今度は車山高原の♂個体です。
やっぱりどうしてもメリハリが薄い感覚です。UPしてみましょう。
個体は小さい個体でしたが、暗黒色が強い個体です。中室の模様も暗く、外縁も黒くなります。しかしそれほど暗黒化ではなく、やっぱり錦の感覚が薄く思えます。
ここ車山付近には結構な数がいましたが、季節が遅かった事もあり、カンピンはこのペアのみでした。
地域・個体差が激しく、一概に決めつけられる蝶ではありますせんが、これからも各地に出かけ、特徴的を紹介したいと思います。